活動報告

2021.10.28|セミナー

令和3年セミナー開催「足は健康づくりの源」

講師 桜美林大学名誉教授 阿久根英昭 先生

 昨年来の新型コロナウイルス感染症の流行もあって、当会のイベントはなかなか行えない状況でしたが、久しぶりのセミナーが10月23日(土)開催されました。おりからのコロナ問題で多く皆さんが健康の大切さを意識されるようになっています。そのことから、今回は健康をテーマにしたセミナーとなりました。
 講師の阿久根英昭先生枕崎市出身桜美林大学名誉教授ですが、もともとは柔道6段という名選手でした。その後「足の健康科学」を研究し始めて40数年が経過、その成果が話題となり今や多くの企業からの講演依頼があり、またマスコミなどでもたくさん取り上げられています。

 当日、渋谷駅の拡張工事のため山手線内回りが一部区間全日運休という事態のなか、50名の方に集まっていただきました。開催前には先生が持ち込まれた足裏測定器を使い参加者の足裏の状況を確認、そのデータは各人に提供され、それを見ながら楽しくまた身につまされるような講話に聞き入りました。
 セミナー委員会の麻生リタさんの司会でセミナーがスタート。中島会長から「自身も含めて健康には大いに興味を持っており本日の講演をとても楽しみに待っていました」と開催の挨拶があり、阿久根先生も「同じ鹿児島出身の皆様のお役に立てれば有り難いという思いで引き受けさせていただきました」とにこやかな表情で話を進めていかれました。「現代人は恵まれた環境を当たり前として過ごしているが、実は多くの人が病んでいて、その症状は顕著に足裏に現れています…。本日集まっていただいた人のほとんどが体のバランスが崩れています」と指摘されました。「子供達でも土踏まずの形成が遅れてその結果として弛緩性偏平足や猫背姿勢で踵寄り重心になっている」「当然高齢者も足力の低下による不安定な歩行になり転倒の原因になっている」「足を鍛えるには指をしっかり使って歩くようにしたら良い」「縄文人は足先が幅広く足全体が扇方になっている。この足形を取り戻すのが現代人に課せられた課題である」などたくさんのヒントをいただきました。自分の足の形やバランスの悪さを実感しながらのセミナーとなりました。レオナルド・ダ・ヴィンチの「足は人間工学上最大の傑作であり、そして最高の芸術品である」という言葉を紹介され、「足には素晴らしいパワーがあることを理解して健康づくりに励んでほしい」と結ばれました。

 コロナはまだまだ終息したわけでもありません。参加者皆さんがそれぞれ足をしっかり鍛えてバランスのよい体を作って健康的に過ごして貰えたらと感じました。いくつかの質疑応答の後、全員で久しぶりに懇親会も開催しました。その間でも質問があったり、また隣の人とお互いの足の状況を確認し合ったりして、とても有意義なセミナーとなりました。

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